パッションフルーツとは
樹種 | 常緑・多年生つる性草本 |
原産地 | 中南米 |
収穫期 | 沖縄&石垣島:4月〜7月・11月〜12月 その他国内 :7月〜9月※気温・環境によって収穫期は異なります。 |
代表的な食用品種 | Passiflora edulis sims(赤紫玉) Passiflora edulis flavicarpa(黄玉) |
栄養成分 | βカロテン・ビタミンB6・クリプトキサンチン・カリウム・ナイアシン・葉酸 |
関連 | Passiflora(時計草) |
パッションフルーツとは世界中に、600種以上存在するPassiflora(パッシフローラ)の中でも果物を実らせる数十種類の事を主に指します。その美しい花の形は、時計を想像させる事から和名を「クダモノ時計草」と呼ばれています。
品種によって、酸味・甘み・香り全てが異なり、原産地である中南米(熱帯の地域など)では土地にあった品種で、栽培が続けられてきています。
国内では鹿児島・小笠原・沖縄などで主に栽培されていますが、環境を整えればその他の地域での栽培も可能です。
また、ゴーヤに代わる、緑のカーテン(グリーンカーテン)としても好まれており、近年過程で栽培する人が増えています。
豊富な栄養素でも知られており、現在では皮・種においても医学的研究が進められています。
また、花粉を混ぜる事によって交雑種ができやすいのが特徴の一つです。
海外ではHybrid(ハイブリッド種)として、新しい品種でが個人マニアのあいだでも盛んに栽培されています。
効能 Efficacy
パッションフルーツには他の果物に比べて特にカリウム・βカロチン・ビタミンB6・βクリプトキサンチン・パントテン酸・ナイアシン・葉酸が多く含まれています。
老化防止、高血圧予防、動脈硬化予防、貧血予防、または皮膚や粘膜の健康維持をサポートしてくれるため、健康・美容ににも良いと言われています。
また、品種や生育時期によっては、葉や茎などに毒性(主に青酸)があります。
その中でも、チャボトケイソウ(Incarnata)はヨーロッパでは歴史的にも医薬、鎮静効果のあるハーブティとして使われています。
精神安定、不眠症緩和、気力回復などの効能で知られ、現在では日本国内でも薬用ハーブとして知られています。
食べ方 How to eat
パッションフルーツは品種によって、味が大きく変わります。
一概に大きい果実が甘い!という訳ではない事を覚えておいてください。
黄玉種はやや酸味が強く、赤紫種は酸味がよわいため甘みを強く感じる、と言われています。
特に生食用はPassiflora edulis sims(赤紫で小ぶり、艶のあまりないもの)がもっともアジア人の口にあった美味しい品種だと言われています。
反対に酸味が強い黄玉種は、中南米では好んで食べられていますが、その強い酸味から加工用として使われる事が多くあります。
種にも栄養素が含まれているので、種を噛み砕きながら食感を楽しむのも、噛まずに喉越しを楽しむのもおすすめです。原産地の中南米でも、果汁を種ごとすくいだし、冷水やお湯などを加えて(場合によっては砂糖を加え)ジュースとしても楽しまれています。また、ケーキやお菓子などを作るときにアクセントとして使われる事もあり、視覚的にも楽しむ事ができます。果実を使ってジャムやジュースを作る際には、絞った果汁のみを使用すると色味も綺麗に保てます。もちろん種入りで食感を楽しむのもおすすめです。
パッションフルーツの果実は、完熟して自然に落下する1週間後に糖度と香りが最大になると云われています。そのため、つるからもぎ取って収穫するのではなく、完熟して自然落果したものだけを収穫します。丸い卵状の形をしている果実は収穫(自然落果)直後は艶もあり、果皮にも硬さがあるのですが、収穫後日数が立つほどシワが出てきて、柔らかくなっていきます。通常、パッションフルーツは果皮がシワになってから食べるように、と云われます。しかし実は、完熟して自然落果したものはシワにならなくても、そのままで充分美味しく食べられます。輸入物は表面処理したものが多く、シワになりにくいため長期間おいておくの、中の水分が全てなくなってしまう事もあります。